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CKCとOKCの使い分け

こんにちは。

CoCoNetのSHO(@vita_coconet.sho)です。

運動療法の臨床的変数の1つとして、
・開放性運動連鎖(OKC:Open Kinetic Chain)
・閉鎖性運動連鎖(CKC:Closed Kinetic Chain)

が挙げられます。

今回は2つの運動連鎖についてお話させていただきます。

目次

OKCとCKCとは?

運動連鎖とは、
1955年にSteindlerより「ある関節で運動が生じると、その運動の影響が隣接する関節に波及すること」と言われています。

開放性運動連鎖(OKC:Open Kinetic Chain)
➝肢体の遠位端が自由な状態で生じる運動連鎖

閉鎖性運動連鎖(CKC:Closed Kinetic Chain)
➝肢体の遠位端の働きが抵抗によって抑止されている状態で生じる運動連鎖

前十字靭帯再建術後のOKCexとCKCex系統的レビューとメタアナリシス

ACL(前十字靭帯)再建術後の運動療法では、OKC(Open Kinetic Chain)CKC(Closed Kinetic Chain)のどちらを選ぶべきか?
これは長年議論されてきた臨床的テーマです。

本研究は、OKCとCKCそれぞれの効果を比較し、どちらがより術後リハビリに有効かを明らかにすることを目的に、システマティックレビューとメタアナリシスを実施されたものになります。

【方法と対象】
ACL再建術後の患者を対象にOKCとCKCを比較したRCT(ランダム化比較試験)
最終的に分析された研究数7件(計402名の被検者)

【評価された指標】
➢膝機能スコア
Lysholmスコア、Hughston Clinicスコア
➢筋力
大腿四頭筋とハムストリングス
➢関節の安定性
前方引き出し、Lachmanテスト
➢痛みの程度
VAS
➢その他
Subjective instability

【主な結果と考察】
➢OKCとCKCどちらも効果あり
膝の機能スコア、筋力、関節安定性、痛みの軽減において、どちらもエクササイズに有意な効果が確認された。
CKCは関節安定性を高める点で優れている可能性が示唆されましたが、OKCも大腿四頭筋の選択的強化に効果的とされた。
➢有意差は特になし
統計的には、OKCとCKCの間に明確な優劣は見られなかった。(多くの評価項目で有意差なし)

臨床でのポイントとしては以下が考えられています。

フェーズ推奨されるアプローチ
術後早期(〜4週)CKC中心:関節圧縮による安定性確保と過剰な剪断力の回避
中間期(5〜12週)CKC + OKCの併用:大腿四頭筋の強化と機能的課題の導入
復帰期(12週以降)高強度CKCとスポーツ特異的トレーニングへ移行

🗣 臨床メモ:CKCはより「機能的な動作に近く」、複合関節運動や荷重下での運動を再学習するのに適している。一方OKCは、筋力低下が顕著な患者への“局所アプローチ”**に向いています。

OKC(開放運動連鎖)とCKC(閉鎖運動連鎖)はどちらもACL術後リハに有効であり、明確な優劣はない。
それぞれの特性を理解し、回復段階や個人の状態に応じて使い分けることが重要
決して「OKC=悪」「CKC=万能」ではないという点を臨床家は押さえておく必要がある。

OKCとCKCの違い

それぞれの違いとしては画像の通りになります。

簡単な紹介となりましたが、「何を目的に」使用しているかにフォーカスしてCKCとOKCを選択してみてください!


参考文献

Jewiss D, Ostman C, Smart N. Open versus Closed Kinetic Chain Exercises following an Anterior Cruciate Ligament Reconstruction: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Sports Med (Hindawi Publ Corp). 2017;2017:4721548. doi: 10.1155/2017/4721548. Epub 2017 Aug 17. PMID: 28913413; PMCID: PMC5585614.

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